健康サンダルに賭ける若者たち
第一次産業からの視点で読み解く健康サンダル
健康サンダルで節約上手
日曜夜9時のドラマ枠「日曜劇場」。今は「ブラックペアン」が放送されている。
連続ドラマになって久しいが、私がドラマの監督デビューをした29歳のとき、「日曜劇場」は「東芝日曜劇場」という名称で一話読みきりスタイルだった。私の勤めている放送局も年に5本のペースで制作していた。今では信じられない夢のような時代である。私の初演出は1992年。実在する(今はつぶれたが)プロレス専門店をモデルにしたドラマだ。主演は、林隆三さん(2014年死去)だった。
覆面などのグッズを売りながら細々と店を経営していたの店主には、大きな夢があった。「いつか自分の手でプロレスラーを発掘し、デビュー戦でリングアナとしてその名前をコールすること」だ。そんな彼は、遂に「逸材」と巡り会う。しかし……。
ドラマのテーマは「変身」。主人公が、イジメられっ子の中学生にこう語る。「マスクマン(※覆面レスラーのこと)は、マスクをつけた瞬間、別人に変身する。強い別人になるんだ。お前もマスクをかぶれ! 別人になって闘うんだ!」
ドラマ専門誌がシナリオを掲載してくれるなど好評だった。私の頭の中には、続編の「構想」が次々と浮かんだ。
第2弾。主人公は、小樽の港でロシア人の船員と知り合う。彼は、ロシア軍に伝わる門外不出の格闘技『コマンド・サンボ』の達人だった。ソビエト連邦崩壊の翌年で、生活苦にあえぐ旧ソ連圏の格闘家が、当時こぞって日本のリングに上がっていた。その中にヴォルク・ハン(ヴォルクは「狼」の意)という選手がいた。手品のような変幻自在の関節技で日本のレスラーに「ギャー!」と悲鳴を上げさせていた。彼に出演してもらおう。国境を超えた友情を描くのだ。私は確信した……「いける!」。
第3弾は、アジャ・コングにゲスト出演してもらい、差別を受けていた混血の少女が女子プロレスに入門する話はどうだろう? 黒人を父に持つアジャ選手の談話を雑誌で読んで、私は感銘を受けていた。
「100キロの体重でこんなに動ける日本人はいない。私の中に流れる黒人の血がこれを可能にしている。私はハーフなんかじゃない。ダブルなんだ!」……しびれた。そのままドラマの台詞になる! 「これもいける!」。
第4弾。人工透析を受けながら60代になってなおリングに上がり続けていた悪役レスラー、ミスター陳がゲスト。高齢化や福祉の問題とプロレス流に向き合ってやろう。「絶対いける!」。
私はほとんど「ガッツポーズ人形」と化していた。
しかし、突然の知らせが私のネジを止めた。「日曜劇場」打ち切りの知らせだった。続編どころか、ドラマ枠自体が奪われてしまったのである。
放送業界も他の業種と同様に、東京への一極集中が加速していた。
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それは、中2病の時に起こる、健康サンダルである。(某サンリオ。)